音の伝達通路は2系統ある

音が聞こえるメカニズムからの続きです。

 

6688edfa

 

中耳から伝わってきた空気の振動は、

内耳の「蝸牛」で電気信号に変換されます。

蝸牛は名前の通りカタツムリの殻のような形をしています。

内部は2階建てになっていて、

上段は「前庭階」

下段は「鼓室階」といいます。

上段と下段の間に「蝸牛管」という膜でできた管があります。

前庭階と鼓室階には外リンパが、蝸牛管の中には内リンパが

それぞれ入っています。

蝸牛管の上部には「ライスネル膜」下部には「基底板」という膜があります。

基底板の上には振動を感じる感覚細胞があり、

蝸牛神経(聴神経)とつながっています。

 

耳小骨(アブミ骨)が伝えた空気の振動は、前庭窓から蝸牛内部へ進入します。

すると前庭階を満たす外リンパが波打ち、基底板をゆらします。

音の高低によって揺らす場所が変わり、

高い音は蝸牛管の手前の基底板を揺らし、低い音は奥の基底板を揺らします。

 

基底板の揺れを感覚細胞が受け取り電気信号に変換しています。

この電気信号は蝸牛神経を通って、大脳の聴覚野に伝わっていき、

大脳の聴覚野によって、はじめて言葉や音楽などの「音」として

認識されます。

 

聞こえのメカニズムは、

音を伝える外耳から中耳までの「伝音系」と

音を感じる内耳・聴神経・脳までの「感音系」でなりたっています。

聴力検査で2種類あるのはこのためです。

これら2つの伝導路でどこかトラブルが起こると

耳鳴りや難聴がおきてしまいます。

関連記事

耳鳴りの原因・・・外耳道疾患

耳鳴りで外耳道が原因となることがあります。 例えば、髪の毛が鼓膜に触れるだけでも 耳鳴りがすることがあるのと同じように 耳に異物が入ったり、耳掃除をやりすぎて 外耳炎をおこして耳鳴りがするようになうことがあります。  

秋バテってあるの? その対策方法はあるの?

  10月に入って涼しくなって朝晩は肌寒くなって きましたね 日中は汗ばむような気温まであがったりしますね 暑さや寒さ、涼しさのコントロールが難しく 体調管理に困ってしまいますね 体調が振り回されて、秋バテ症状[…]

[» 続きを見る]

鼻炎対策と鍼灸治療

鼻炎でお困りの方はとても多いように感じます。 薬を飲んだり、マスクをして外気との接触をさけるという 対策が一般的だと思います。   鼻炎対策に鍼灸治療・・・ じつは有効な手段であると言えます。 鼻炎の時によく出[…]

[» 続きを見る]

生命にとって危険なめまい・・・1

生命にとって危険なものかどうかを 見極めることが非常に重要です。 まず、脳の病気ではないかを心配します。 なかでも救急対応を必要とする 脳出血、脳梗塞ではないかを疑います。 さらに心臓の病気がありますが、 これらのめまい[…]

[» 続きを見る]

内耳って何?

からだの平衡感覚は、目・耳・手足・脳のネットワークで保たれていると 前回の記事でも言いましたね なかでも耳と脳の連携というのはとても重要な役割を果たしているんです。 めまいが起こるしくみで重要な内耳について説明しようと思[…]

[» 続きを見る]